Wave / JOEL FRAHM (Sax : ブルーススケール)
今回はSax奏者「JOEL FRAHM」ソロを見てきましょう。
曲はボサノヴァの有名曲「wave」です。
Wave SANT ANDREU JAZZ BAND -MAX SALGADO trompa- JOEL FRAHM saxo tenor JOAN CHAMORRO direccion
**************************************************************************************************
<2:33>
Am7 ⇛ D7 のツーファイブ、D7部分で
Dブルーススケール!
半拍3連からみのカッコいい下降フレーズから美しい繋ぎです。
ジョエルさんのソロでは最後「#C音」が入ってますね。
次のG△7コードの「D音」へのスムーズな経過がたまりません。
最初、跳躍からG音のアヴォイドへ着地している点もスリリングで良いです。
ドミナントコードで困った時に使えるブルーススケール。
実はメジャーコードでもがんがん使える便利スケールですが、
やみくもに使いすぎると
ベテランのおじさんプレイヤーから怒られるという
都市伝説的な話があるようです。
まぁ、気にするな。
17時に帰宅する「アフター5」と同じくらいの都市伝説レベルでしょう。
基本的にはドミナントコードで使うべし。
4度アヴォイドが適度なスパイスとして響いてくれます。
(DブルーススケールだとG音が4度)
**********************************************************************************************
便利なブルーススケールですが、
ここぞのポイントで発動するってのが
粋でカッコいいソロというものでしょう。
「ブルース」という名前が先行して
オールディーなイメージしか持たず敬遠しているのは勿体無い!
ブルーススケールの#四度音をメロディーにうまく取り入れている好例を紹介します。
Ego-Wrappinの中納 良恵の歌声がブルーススケールに乗り、都会っぽさ全開です。
<0:34~> メロディー
【MUSIC VIDEO】Fantastic Plastic Machine (FPM) / Beautiful Days (2001 "Beautiful.")
2001年の曲ですが、全然古っぽさを感じさせないですよね。
トラックのセンスや4つ打ちリズムにあるかもしれないですが。
もうひとつ。
とりあえず広瀬香美を聴くんだ。
J-POPにもブルーススケールはあふれています。
4度 ⇛ #4度 ⇛ 5度 と半音ずつ上がってく特徴的なブルーススケール。
このスリリングさを味わえるメロディー部をピックアップ。
<1:18~> サビ「感じてる~」のとこ。
広瀬香美 - ロマンスの神様⑴
Aメロ(♭A調)、Bメロ(B調⇛A調)、サビ(#F調)
と3回も本格転調しておきながら、サビのタイミングで香美姉さんは…
やってくれるんすよ。。
#Fメジャーの3度から半音ずつあがる「感じてる~」ですが
動画を見ているあなたも、
きっとブルーススケールっぽさを感じてるんではないでしょうか。
そう、ブルーススケールは感じるものなのです。
このスケール名は、昔々…ブルースでよく使われた所以なんでしょうが、
いやいや、時代は進化してますし、そろそろ改名した方がいいでしょう。
例えば「J-POPスケール」とか「テクノスケール」とか命名するようなもんです。
ジャンル名をつけるもんじゃないと思いますね。
さて、お楽しみいただけたでしょうか。
次回もお楽しみに。